モビリオのページ22

コンパクトさと広さをひとつにしたスペースミラクル。
その大きな秘密、「センタータンクレイアウト」

あまり活用されることのないフロントシートの下に
燃料タンクをレイアウトし、低床フロアを実現。
メカスペースの縮小によるショートノーズ＆
ロングキャビンとあわせて、短い全長ながら
3列目シートの足もとにも余裕ある室内を実現しました。
また低床フロアにより、座席間の移動もラクな
ゆとりのヘッドクリアランスや
大きなラゲッジ容量も生みだしています。

下から覗き込むと確かに、フロントシートの下に燃料タンクがあった。タンクに刻印されている記載を見ると、八千代工業㈱製のPE（ポリエチレン）製のタンクだ。樹脂タンクを採用したのは、軽量化や成形性に優れるためだと思われる。

タンクに「SAA」という刻印があるが、これはフィット用に新設された部品を意味する。つまり、モビリオの燃料タンクは、フィット用のものを流用しているのである。タンク容量がフィットもモビリオも共に42Lなのはそのためだ。やや少なめの容量に思えるが、これでも満タンで500km程度は走行できる。

燃料タンクは、普段は目立たない存在の部品であるが、そのレイアウトこそが、モビリオの室内の広さと、多彩なシートアレンジの要になっているのである。